メニエール病
耳鳴、難聴、めまいの発作を繰り返す病気です(単に、めまいがするだけでは、メニエール病ではありません。)
発作の間隔は様々で、しょっちゅう起こす場合も有りますが、何年も無症状のこともあります。発作を繰り返す方は、徐々に難聴は進行していくことが多いようです。
原因
よくわかっていませんが、内耳のリンパ液の調整が上手くいかずに量が多くなると症状が起こってしまいます。
疲労、不眠、ストレスなどが発症の引き金となります。
症状
- めまい(ふわふわ感からぐるぐる回って起きられないものまで様々です)。
- 難聴・耳鳴(はっきりと聞こえにくい場合から、耳が塞がった感じのみや、難聴の自覚がない場合もあります。低音が難聴となることが多いようです)
- 嘔気・嘔吐など。
検査
以下のような所見から診断します
- 聴力検査で一側(時に両側)の難聴(感音性難聴)。
- 眼振(眼球が勝手に動く現象です。急性期は難聴・耳鳴のある耳の方の向きに早く動き、反対へゆっくり戻る、しばらくすると反対側向きになります)。
- 温度眼振反応検査(耳に水を入れる検査です)で患側の反応低下。
- グリセロール試験、フロセミド試験など(このような薬剤で、聴力が改善します)。
- MRI検査で内耳の水腫を認めます。
治療
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- 安静
- 発作時は安静が重要です。(すぐに、確実にめまい発作を止める方法は残念ながらありません。)
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- 薬物治療
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- メイロン(重炭酸ナトリウム)静注、抗ヒスタミン剤・精神安定剤などの筋注が行われます。
- 嘔気のため食べられない方は、水分補給の点滴を行います。
- 難聴の強い方はステロイド剤も使用することがあります。
- 症状が、ある程度落ち着けば、ビタミン剤、抗めまい剤、血管拡張剤、循環改善剤などの内服を行います。
- 溜まった内リンパ液の排泄のために利尿剤を内服していただくこともあります。 など。
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