外傷性がいしょうせい鼓膜穿孔こまくせんこう

耳かきなどで耳の中を突き、鼓膜に穴が開いてしまった状態です。

多くの場合は穴は自然に閉鎖します。

閉鎖までは感染に注意が必要です(抗生物質の内服、耳へ水を入れないなど)

小さい子どもが近くに居るときに、耳掃除をしないようにしましょう

原因

耳掃除中に多くみられます。親が子供の耳掃除をしていて、子供が動いたり、親が自分の耳掃除をしていて子供が当たった場合などに、耳かきで耳の奥を突いてしまい、鼓膜に穴が開いてしまいます。耳(耳介)を平手打ちされたときにも鼓膜に穴が開いてしまうこともあります。

症状

  • 難聴
  • 耳鳴
  • 出血
  • 耳漏

など

治療

耳内を清拭し、感染予防のため抗生剤投与を数日行います。鼓膜穿孔があっても、自然閉鎖を待ちます。

痛みが強い場合は、痛み止めを使用します。

出血を伴うこともありますが、多くの場合はすぐに止まりますので、綿棒などで外に出たものをぬぐっておきます。

殆どの場合、単純に鼓膜に穴が開くだけなので、自然に閉鎖します。穴が大きいもの、感染を起こしてしまった場合は閉鎖しないことも稀にあります。鼓膜の更に奥の耳小骨に損傷が加わった場合は、手術による修復が必要となります。2,3ヶ月経っても鼓膜の穴が閉鎖しない場合は、鼓膜閉鎖術を考えます。耳後部の側頭筋膜を採取し、鼓膜に移植します